OTC類似薬「保険適用外し」の動きに患者から悲鳴が…自公維が3党合意、医療費削減ありきの暴論
事実上の政権選択選挙である参院選(7月3日公示、20日投開票)の争点の一つになりそうだ。自民党、公明党、日本維新の会の3党が合意した社会保障改革を巡り、「OTC類似薬」の保険適用外しの動きに患者から悲鳴が続出している。
OTC類似薬とは、効能などは市販品に似ているが、医師の処方箋が必要な薬のこと。ちなみに、OTCは「Over The Counter」の略で「カウンター越し」の意。しばしば混同されがちな「OTC医薬品」は処方箋の要らない薬(市販品)だ。
維新は自公との協議で、「保険外しリスト」にアトピーやアレルギー患者らが欠かせない医薬品もピックアップ。自公維の合意に基づき、6月の「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針2025)には〈OTC類似薬の保険給付の在り方の見直し〉を含め、〈2025年末までの予算編成過程で十分な検討を行い、早期に実現が可能なものについて、2026年度から実行する〉と明記された。
保険外しの既定路線化に警戒感が広がる。NPO法人「日本アトピー協会」は26日、治療に必要なステロイド外用薬や保湿剤ヒルドイド(ヘパリン類似物質製剤)などの保険適用の継続を求めるオンライン署名を開始。27日時点で2700筆以上を集めた。日本アトピー協会の倉谷康孝代表理事が言う。